昭和42年8月7日に生まれ今年で34歳になります。
父親がペンキ屋をしていて、兄もペンキ屋になり、私もペンキ屋になるものだと思いながら小学校、中学校と過ごしていました。
また、私自身勉強も好きではなく、中学の頃は部活動などスポーツも嫌いで、さぼる事ばかり考えて毎日を過ごしていました。
当然勉強も嫌いで成績も良くなかった私は、高校に進学する気など全くありませんでした。しかし、卒業が近づくにつれて色々考えながら定時制高校に行く事に決めたのです。

それから4年間昼はペンキ屋として働き、夜は学校に行くという生活が続きました。
4年間も通い続けるなんて無理だと思い、いつでもやめればいいやと思いながら、気がつけば卒業していたという感じでした。
この4年間は、私にとって少なからず今の私にプラスになったと思います。

高校を卒業して仕事だけの生活になり、毎日与えられた仕事をこなすだけという感じで仕事に対してあまりおもしろさを感じる事が出来ませんでした。

23歳になった時に、スポーツクラブに通う様になりました。水泳、ウェイトトレーニング、エアロビクスとスポーツが苦手な私が毎日スポーツクラブに足を運ぶ様になりました。ここからなじめたトレーニングが、後の仕事にどれだけ役に立つとは思いませんでした。
と言うのも、5年ほど前からとそうとは別に、ドライウォールという内装の壁や天井をパテを使い下地をきれいにする仕事をやる事になり、アメリカからドライウォーらーに来てもらい仕事を教えてもらったのですが、アメリカ人のパワーには驚かされました。私も力では負けないと思ったのですが、全くかないませんでした。
ここからドライウォールを習得するために努力の日々が続きました。

ドライウォールも何とか自分の思う様に出来る様になり、仕事も充実し、楽しさも出てきたのもこのころからです。

3年ほど前に家を建てられたお客様の事ですが、夜遅く完成した家をお客様が見に来て涙を流すくらい感動してくれたのです。
このときから私自身何かが変わった様に思いました。
ただ仕事をしているだけではだめだと、仕事の向こうにお客様がいるのだという事が分かったのです。
お客様が喜んでくれる、満足してくれる瞬間こそこの仕事をして良かったと思います。

今父と兄と3人で仕事をしています。
ドライウォールは兄と二人でやっていますが、他人とは違う兄弟だからこそ出来るコンビネーションがあると思います。
ペンキ屋になって19年、今の自分に満足せず、職人として色々勉強しなければいけないと思います。
父と兄と私の3人でこれからもお客様が喜んでくれる家を作っていきたいと思います。

ドライウォーラー 夏目秀樹